
未経験で経理に転職したいけど、中小企業の経理って色々大変そう。。。

大変さ以上に、得られるものも沢山あるよ!
未経験で中小ITベンチャーの経理に転職した経験を元に、解説するね!
未経験から経理職に転職したいとき、どの規模の会社をターゲットにすべきか、悩みますよね。。
中小企業も多くの経理求人を出していますが、
- 大企業よりも給料が低いのでは?
- 経営が安定していないのでは?
- 人手不足で仕事が大変そう、、、
- 経理がずさんで苦労しそう、、、
など、イメージが先行して、中小企業への応募に躊躇するかもしれません。
特に、大企業に勤務中の方であれば、中小企業での仕事のイメージがつかみにくく、不安もひとしおかと思います。
実は、40代前後で、未経験から経理職への転職を考えている場合、
中小企業は非常にお勧め
です。
ただし、業界や企業特性の選択は重要になります。
本記事では、中小企業への転職に関して、皆さんが感じる不安な点について、大企業と中小企業、上場企業と非上場企業の両方を経験し、30代後半から40代にかけて、未経験からの経理転職に成功した筆者の視点から、その実態をご説明します。
その上で、転職先として、どのような条件の中小企業がお勧めなのか、その理由も併せて解説します。
さらに、中小企業(特にITベンチャー)に転職する際の、他では紹介されていない、効果的なアピール方法もご紹介しますので、是非、皆さんの転職活動のご参考にして頂ければと思います。
なお、30代後半・40代以上でも、未経験で経理に転職できる包括的な戦略を下記にまとめていますので、併せてご参照ください。
中小企業は、大企業と比較して年収が低い?
大企業と中小企業の平均年収を単純比較すると、大企業の方が中小企業よりも、平均で約100〜140万円ほど多くなるというデータがあります。
※いずれも賞与を含めた推計値。月給は「令和4年賃金構造基本統計調査」、賞与は「令和4年毎月勤労統計調査」に基づく。
- 大企業(従業員数1,000人以上):567.9万円
- 中企業(従業員数100〜999人):469.8万円
- 小企業(従業員数10〜99人):426.4万円
【出典】フィナンシャルフィールド(2023年7月18日)
しかし、業界や企業タイプによっては、中小企業の方が必ずしも低年収とは限りません。
特に、インターネットを基盤としたWebやアプリのサービスを運営しているITベンチャー(※)であれば、大企業よりも高年収を狙うことが可能です。
(※)「ITベンチャー」の明確な定義はありませんが、経済産業省の報告書に基づくと、「大企業の枠組みでは取り組みにくい独自の技術や新しいアイデアを実践し、成長している企業」とされています。
なお、新しいビジネスモデルを構築し、早期の株式上場や事業売却を目指す「スタートアップ企業」とは一般的に区別されますが、本記事では、「スタートアップ企業」の中でも、インターネットを基盤としたWebやアプリのサービスを運営している企業については、「ITベンチャー」と同タイプの企業と捉えて整理しています。
例えば、以下のようなWebサービス系のITベンチャー企業は、中小規模(従業員数100人強まで)でありながら、大企業よりも高い平均年収を実現しています。
※2023年時点の各社有価証券報告書に基づく
- モイ株式会社: 平均年収753万円(従業員数39人)
- 株式会社エニグモ: 平均年収711万円(従業員数115人)
- ウォンテッドリー株式会社: 平均年収681万円(従業員数104人)
- 株式会社駅探: 平均年収641万円(従業員数70人)
- 株式会社レアジョブ: 平均年収639万円(従業員数64人)
【出典】Publickey(2023年7月18日)
また、IT業界は成長速度が非常に早いため、数年前は中小規模だった企業が、現在では大企業へと成長している「メガベンチャー」もあります。
中小企業の段階で入社しても、会社が成長し、大企業化することで、年収が大幅に上がる可能性も十分あります。
さらに、ITベンチャーでは、年功序列よりも成果主義の傾向が強いため、年齢や勤続年数に関係なく、難易度の高い職務で、優れた実績を挙げれば、高い年収を狙うことが可能です。
私自身、ITベンチャー3社での勤務を通じて、業務範囲が拡大し、難易度が高まるにつれ、給与も上がっていきました。
このように、狙う業界や企業のタイプ、職務の難易度、入社後の実績次第では、大企業を上回る年収を得ることも可能なのです。
中小企業は、業績が不安定そうだけど大丈夫?
中小企業であっても、ニッチな事業領域で、安定した収益を上げ続ける企業は多く存在します。
そのため、一概に「中小企業=不安定」とは言えません。
一方で、前述のITベンチャーの場合、独自の技術やアイデアを用いて急成長を目指す特性から、事業が想定通り拡大しない場合は、業績不振になる可能性はあります。
しかし、近年の起業数の増加に伴い、ITベンチャーは年々増加しており、転職先に困ることは少ないと言えます。
例えば、東京商工リサーチの調査によれば、新設法人の数は過去最高を記録しています。

業種では、情報通信業が、建設業に次いで2番目に多いとされていますが、金融や不動産など、他業種のサービスを、Webサービスとして提供する企業も多いため、ITベンチャーとしての実質的な起業数は、さらに多いと推測されます。
また、経済産業省の調査によると、大学発ベンチャーの数も過去最多となっており、その中でもIT系が最も多い業種となっています。


以上のデータから、ITベンチャーへの就業チャンスは拡大傾向であることが分かります。
私自身、バックオフィス職に転職してから、3回の転職活動を経験しましたが、同じIT業界内での求人数は非常に多く、転職先候補を探すのに、困ることはありませんでした。
また、同じIT業界・企業規模での就業経験があることで、転職前の経験を応用でき、転職後もスムーズに業務に取り組めました。
なお、勤め先の業績不振が理由で、短期間で離職した場合、本人に問題があるとは判断されないので、採用選考上、不利になることは少ないのもポイントです。
中小企業は、人数が少なくて仕事が大変?
従業員が10〜数十人規模の会社では、バックオフィスに割ける人員が限られるため、経理担当者は多くても2〜3人、かつ経理だけでなく総務・人事・法務といった、他の職務も兼務することが一般的です。
10人規模の企業では、すべてを1人で担うケースもあります。そのため、大企業に比べて、1人あたりの業務量が多く感じられるかもしれません。
しかし、一般的に中小企業の取引数は、大企業ほど多くないため、経理の業務量も少ないです。
1人で経理業務を行う場合、他メンバーとの調整や部下のマネジメントが不要なので、業務のスケジュールをある程度自分で決めることができ、効率的に進められます。
【経験談】10人規模の企業で、1人でバックオフィス業務を切り盛りしていた経験がありますが、自分のペースで業務を進められたので、年間を通して、ほぼ残業せずに業務を終えられていました。
1人で何役も担うことは、経理以外の経験を活かせる場面が多いことになるので、未経験者にとって、転職時のアピールポイントになります。
入社後に、企業規模が大きくなれば、部下を採用できるようになり、自身は管理職層や経営層に昇進することで、キャリアアップを目指すこともできます。
このように、1人あたりのカバー範囲が広い事による苦労はありつつも、裁量の大きさや、企業成長に伴う職務変化の可能性などを踏まえ、有益な面も多くあると言えます。
中小企業は、経理がずさんって本当?
中小企業の経理業務に従事してきた私の経験から言うと、「中小企業の経理はずさん」というイメージは必ずしも正しくありません。
少なくとも年に一度は適正化される
上場していれば、中小企業と言えども、四半期毎に厳しい会計監査を受けるため、「ずさん」ということはあり得ません。
一方、非上場の中小企業の場合、上場企業や大企業に比べ、経理担当者が少ないため、日々の経理業務で、細かい点まで手が回らないことはあります。
しかし、中小企業であっても、年に一度の税務申告は必須であり、その際には顧問税理士によるチェックが行われるので、そのタイミングで会計処理は適正化されます。
手が回らなくなりがちな点
非上場の中小企業で、典型的に生じるのは、以下のようなパターンです。
いずれも、人的リソースが質・量の面で不足することに起因するものです。
逆にプレゼンス発揮のチャンス
前述の課題は、未経験で経理業務に携わる方にとって、むしろ、業務改革に貢献する絶好の機会となります。
例えば、属人的だった会計処理方法や証憑の保管方法を再検討し、業務フローやマニュアルを整備することが考えられます。
顧問税理士がいる場合には、日々の疑問点を積極的に質問し、それをマニュアルに反映することが効果的です。
経理経験の長い熟練者は、経験や勘で業務を進められるだけに、かえって業務の標準化に取り組む意欲が湧きにくいことがあります。
一方、未経験者には、
「誰が見ても分かるルールを作り、ドキュメント化しよう」
というモチベーションが、自然と生まれます。
なぜなら、標準化された情報は、自分自身が業務を覚えるために、最も効果的なツールだからです。
【経験談】初めて経理業務をメインで対応することになった際、覚えたことをすぐにマニュアル化していきました。最初の1年間は、自分が作成したマニュアルを頼りに、間違いなく業務を進めることができました。その後、部下が入社した際には、そのマニュアルを見せるだけで、スムーズに引き継ぎできました。
業務の標準化は、リソースが限られる中小企業にとって、とても有り難い成果なので、経理以外の分野で豊富な経験を持つ40代前後の方々にとって、自身のプレゼンスを発揮する絶好の機会となります。
IT系中小企業(ITベンチャー)が最適
30代後半・40代以上で、未経験から経理職への転職を目指す場合、
をターゲットとするのがお勧めです。
前述のとおり、同じIT業界で事業展開している企業であれば、いわゆる「スタートアップ企業」も同等に考えていただいて問題ありません。
以降で、このタイプの企業をお勧めする理由を説明します。
採用のハードルが低く、業務の難易度も適度
以下の理由から、未経験者にとっては適度な業務レベルであり、無理なく経理キャリアをスタートできる環境です。
また、ITベンチャーは、社員の入退社頻度が高く、企業成長のスピードが早い、という特性から、経理の募集が出るタイミングは、以下のように採用の緊急度が高い場合が多いです。
そのため、他のタイプの企業に比べると、採用されやすい環境にあると言えます。
幅広い経験や年齢相応の経験が評価されやすい
ITベンチャーは、若年層の社員が多いため、活気や勢いにあふれる一方で、
を有した社員が、少ない傾向にあります。
私自身、複数のITベンチャーで採用責任者をしていた経験から言えることですが、100人規模を目指そうとする過程で、必ず上記の経験・知見を持つ人材が求められます。
理由は、次の成長フェーズを見据えて、
- 幅広い業務領域を束ねるマネジメント力
- 経営層に対する前向きな提案力
が必要となるためです。
つまり、経理以外の職務経験があり、かつ30代後半・40代以上という一定のキャリアを蓄積してきた年代は、ズバリ求められる存在なのです。
あえて「年齢の高い人」を求める経営者もいるぐらいです。
そのため、経理の実務が未経験だったとしても、会社はキャリア全体を見て、評価を与える傾向があるので、給与水準を落とさず転職できる可能性が高い点も、大きなメリットです。
会社経営に関わるお金の流れ全般を把握できる
一定の社会人経験があれば、会社に出入りするお金の流れを、大まかに理解できるようになりますが、事業部門からでは、どうしても見えにくいお金の流れも存在します。
具体的には、社員の給与や社会保険、税金の支払いのほか、ITベンチャーで頻繁に発生する資金調達関連(借入金やエクイティ)が挙げられ、これらは管理部門の人間しか触れることができません。
大企業の管理部門では、領域ごとに相応の業務量があるので、債権回収(売上関連)や税務など、分野別に担当者が配置されることが多いです。
一方、中小企業の管理部門は、全体を見渡せる規模のため、全てを1〜2人で担当することが一般的です。
そのため、企業経営に関わるお金の流れ全体を把握できるようになります。
この経験は、次のステップで大企業への転職を目指す際や、ご自身で起業する際に非常に有益です。
成長期を経験でき、IPO・買収で更なるキャリアアップの可能性
ITベンチャーは、急拡大を目指しているため、会社規模と伴に、新しい取引も増加します。
その結果、経理に求められる業務やスキルも拡大し、入社後に短期間で、大きな経験を積むことが可能です。
IT関連の独特な会計処理(ソフトウェアの資産化・減損処理、アプリ課金の売上計上、資金決済法への対応など)は、同業界の他企業でも活用できるスキルであり、次の転職でも有利に働きます。
さらに、IPOの準備段階での経理経験や、M&Aにおけるデューデリジェンスに関与した経験も得られれば、次の転職時に、より高く評価されるでしょう。
最終的に、入社した企業がIPOを経て上場企業になったり、買収(M&A)によって大企業の傘下に入ったりすれば、求められる経理業務のレベルがさらに高くなり、より高度な経験を積めるチャンスが生まれます。
このように、中小規模のITベンチャーは、最初から大企業にいた場合には得られない、貴重な経験を積める場なのです。
【マル秘】中小規模のITベンチャーにアピールする方法
ITベンチャーに、経理職として転職を目指す際、とっておきのアピール方法をご紹介します。
経理担当者が、とても頭を悩ます事案の一つが
事業の拡大に伴う規模拡大への対応
です。
具体的には、以下のような問題が、キッカケになります。
企業が、規模拡大を目指して事業運営を行う以上、この問題は避けて通れません。
大企業であったとしても、特定の部署が立ち上げた新規事業で取引規模が急拡大することで、同様の課題が発生することがあります。
そのため、過去の職務経験の中で、急激な規模拡大に対して、何らかの対策を講じて解決した経験があれば、
その経験を活かして、経理業務の効率化を提案・実行できます!
という点を、是非、アピールしてください。
実施した改善策の内容は、Excelを使ったものでも、クラウドサービスの導入でも問題ありません。解決した、という実績・経験が重要です。
急成長中のITベンチャーでは、既存の経理担当者は、現状の業務を回すだけで手一杯です。
そのため、「ただの作業だけでなく、企画や改善もできる人材」は非常に心強く、是非採用したいと考えられるはずです。
もし、過去に規模拡大への対応経験がない場合は、何とか近い経験を探すか、現在の職場・部署で、同様の課題を見つけ、提案・実行することで、経験を積むと良いでしょう。
このようなアピールができる人は非常に少ないので、採用担当者からは、
未経験ながら、経理業務の課題を捉え、先を見据えた仕事ができる人
として、高く評価されます。
転職エージェントに登録して、非公開求人も探す
私が採用責任者をしていた経験上、非上場企業の管理部門の求人は、一般の求人メディアには掲載されないことが多いです。
非上場のITベンチャーでは、売上・利益などの経営数字や、経営方針に関する情報を非公開にしているのが一般的です。
一方で、これらの情報は、日々、管理部門の担当者が扱う情報であり、採用面接時に求職者から質問を受ける可能性もあるので、一般の求人メディアには掲載せず、転職エージェントに非公開求人として依頼することが多いのです。
そのため、転職エージェントに登録し、非公開求人も含めた幅広い選択肢を検討することをお勧めします。
具体的には、幅広い求人を紹介できる「総合型エージェント」と、経理部門や管理部門に特化した求人を紹介してくれる「特化型エージェント」に登録することが、非常に有効です。
登録するエージェントの数は、以下4つの類型から総合型2つ、特化型2つ程度を選択すると、ハンドリングしやすいです。
- 総合型エージェント
- ①:30代後半〜40代以上向け ハイクラス型(高年収前提)のエージェント
- ②:求人件数の多さ重視の総合型エージェント
- 特化型エージェント
- ③:バックオフィス部門全般に強いエージェント
- ④:経理部門に強いエージェント
年齢や現年収の水準に応じて、総合型エージェントのうち1つは、ハイクラス型(高年収前提)のエージェントにするのが良いでしょう(ITベンチャー向けのハイクラス求人も多くあります)。
以下に、各領域で業界トップクラスの実績を誇る転職エージェントをご紹介します。
私が求職者・採用責任者、両方の立場で活用してきた経験から、以下のエージェントに登録しておけば、間違いないです。
これらの転職エージェントを利用することで、幅広い求人情報にアクセスでき、ご自身の志向に合ったITベンチャーを見けやすい体制が整えられるので、充実した転職活動を行うことができますよ!
転職サイトならIT/WEB業界に強いサービスがお勧め
完全に自分のペースで転職活動を進めたい場合は、転職サイトに登録する事が選択肢となります。
転職サイトは、【Green(グリーン)】がオススメです。
Greenは、IT/WEB業界の求人がメインであり、累計登録ユーザーが130万人以上、累計導入企業数も10,000社以上と、業界最大級の規模を誇ります。
オススメする理由は、第一に、スタートアップやITベンチャーを含めたIT/WEB業界の求人が多くある中で、経理、人事、経営企画など、バックオフィス職種の求人も豊富にあるためです。
つまり、ITベンチャーのバックオフィス職を目指す上で、最適な転職サイトなのです。
また、40代以上の採用実績も豊富にあり、私自身、40代になってからGreen経由で内定獲得をした実績や、採用担当者としてGreen経由で40代の方を、複数名採用した経験もあります。
加えて、求職者と求人者(企業側)が、「気になる」というライトな連絡を送り合う機能があり、それをきっかけに、正式選考前のカジュアル面談をする機会を作る仕組みがある点も、大変便利です。
高めの年齢で、成長業界のバックオフィス職への転職を目指す方にとっては、登録して損しない転職サイトなので、是非登録しておきましょう。
>>【Green(グリーン)】の登録はこちら
カジュアル面談を活用することで、エージェントが介在しない情報面での不足を補うことができるので、ミスマッチを減らしながら、納得行く転職活動を進めることができますよ!
中小企業の経理はずさんだから転職すると大変? -まとめ-
本記事では、30代・40代以上で、未経験から経理職への転職を目指す方に向けて、中小企業をターゲットにすることについて、不安点の解消や、お勧めの企業タイプの選び方等をお伝えしました。
中小企業だからといって、必ずしも年収が低いわけではなく、成長業界にいるITベンチャーでは、大企業を上回る年収を狙うことが可能です。
中小企業の経理がずさんである、というイメージも、一概には当てはまらず、むしろ全体を見渡せる規模感で、多岐にわたる業務を経験でき、業務改革のプレゼンス発揮の機会にもなり得ます。
急成長するITベンチャーでは、短期間で大きな経験を積むことができ、特にIPOの準備や買収に関わる経験ができれば、次のキャリアステップで高く評価されます。
さらに、ITベンチャーへの転職では、規模拡大への対応経験をアピールする事や、転職エージェントを活用して非公開求人にアクセスする事、IT/Web業界に強い転職サイトの活用なども重要です。
是非、中小ITベンチャーも選択肢に入れて頂き、経理職への転職を目指すにあたり、本記事の内容が少しでもご参考になれば幸いです。
コメント